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公務員の副業ルール|許可申請の方法と認められる副業一覧【2026年版】

フクミツ編集部|2026-04-16 公開|最終更新: 2026-07-26

この記事の結論

  • 公務員は法律で営利企業への従事が原則禁止されているが、許可制で認められる副業がある
  • 不動産賃貸(小規模)・農業・執筆・講演・社会貢献活動などが代表例
  • 副業を始める前に必ず所属機関の人事担当者に相談・申請する

「公務員でも副業はできる?」という疑問は、近年の働き方改革の流れで増えています。結論から言うと、公務員の副業は法律で原則禁止されていますが、一定の範囲では許可されるものがあります。本記事では国家公務員法・地方公務員法を踏まえ、許可される副業の種類と申請手続きを解説します。

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公務員の副業はなぜ原則禁止?

公務員の副業は、以下の3つの法律で原則禁止されています。 ・信用失墜行為の禁止(国家公務員法第99条/地方公務員法第33条) ・守秘義務(国家公務員法第100条/地方公務員法第34条) ・職務専念の義務(国家公務員法第101条/地方公務員法第35条) ・営利企業への従事制限(国家公務員法第103条/地方公務員法第38条) 公務員は税金で給与を得ている性質上、本業に集中し、利益相反や情報漏洩のリスクを避ける必要があるためです。違反した場合は懲戒処分(戒告・減給・停職・免職)の対象となります。 ただし、これらは「営利目的・本業に支障をきたす活動」を対象としており、すべての副収入を一律に禁止しているわけではありません

公務員の副業禁止はおかしい?「時代遅れ」と言われる理由と現実

「民間は副業解禁が進んでいるのに、公務員だけ原則禁止なのはおかしい」という声は年々強まっています。検索でも「公務員 副業禁止 おかしい」「時代遅れ」といった言葉が多く調べられており、現場の不満が広がっていることがうかがえます。 「おかしい」と言われる主な理由は次の4つです。 ・物価や社会保険料の負担が上がる中で、収入を増やす自助努力の手段が閉ざされている ・民間では政府主導で副業解禁が進み、官民の格差が開いている ・スキルアップや地域貢献につながる活動まで一律に萎縮させてしまっている ・兼業できないことが人材確保の面で公務員離れの一因になっていると指摘されている 一方で、禁止には「全体の奉仕者としての中立性の確保」「利益相反・情報漏洩の防止」という合理的な根拠もあり、単純に撤廃すればよいという話でもありません。 重要なのは、制度がすでに動き始めている点です。国は国家公務員の兼業運用の明確化を進め、自治体でも地域貢献活動に限って兼業を認める例が出てきています。フクミツ編集部の再集計でも、副業を希望する人(517万人)は実際に副業している人(332万人)の約1.6倍おり、公務員に限らず「やりたくてもできていない」層の厚さが数字に表れています。感情論と切り分けて「現行ルールで何ができるか」と「制度の変化」を分けて把握することが、いま取れる最も現実的な対応です。解禁の見通しは後述の「いつから解禁される?」で整理します。

公務員の副業はどこまでOK?3つの判断基準

「どこまでならOKか」は、一般に①営利性②継続性③本業への影響の3点で判断されます。 ・営利性:報酬が発生するか。無報酬のボランティアや趣味の範囲は制限の対象になりにくく、報酬を伴う活動は申請の対象になります ・継続性:単発の執筆・講演と、反復して行う事業的な活動では扱いが変わります。継続的に収入が生じる活動ほど「営利企業への従事」と判断されやすくなります ・本業への影響:職務専念義務を損なわないか、利害関係のある業界でないか、公務員としての信用を損なわないか 目安として整理すると、「趣味・無報酬の活動 → 原則自由」「報酬を伴うが公益性のある活動(執筆・講演・地域活動など) → 申請すれば認められる余地あり」「継続的な営利活動(アルバイト・事業経営など) → 原則不可」の3段階のグラデーションになっています。 ただし線引きの運用は所属機関ごとに異なります。「どこまでか」を自分で判断せず、グレーだと感じた時点で人事担当者に相談するのが安全です。

データで見る: 公務員系職業の副業保有率は全職業で最低水準

総務省「就業構造基本調査2022」をフクミツ編集部が再集計したところ、警察官・消防士・自衛官などが含まれる「保安職業従事者」の副業保有率は2.6%と、全12職業分類で最も低い水準でした(全国平均は5.0%)。 法律で副業が制限される公務員が多く含まれる職業群であり、本記事で解説してきた制度上の制約が、実際の数字にもはっきり表れている形です。裏を返せば、許可制度の範囲内で副業をしている公務員も一定数存在するということでもあります。職業別・都道府県別の全データは編集部調査ページで公開しています。

公務員でも認められる副業の例

公務員にも、申請・許可を経て認められる副業があります。代表例は以下の通りです。 【人事院規則・条例で認められやすいもの】 ・不動産賃貸(小規模なもの。一般的な目安は5棟10室未満、年収500万円未満) ・農業(家族経営の範囲) ・株式投資・FX(資産運用として、業務時間外) ・小規模な執筆・講演(学術的・専門的な内容) ・地域社会貢献活動(NPOの理事、ボランティア活動など) ・家業の手伝い(時間外・無報酬または極小額) 【近年解禁の流れがあるもの】 ・公益的な兼業(自治体によっては一定範囲で認める動き) ・スポーツ指導員、文化活動指導員など 注意点として、解禁の範囲・条件は所属機関ごとに異なります。「他の自治体で認められている」「ニュースで見た」だけでは判断できないため、必ず自分の所属機関の規定を確認してください。

許可申請の流れ

営利企業への従事や報酬を伴う副業を行う場合は、原則として事前申請が必要です。一般的な流れは以下の通りです。 1. 所属機関の人事担当者に事前相談 2. 副業の内容・期間・想定報酬を整理 3. 「兼業許可申請書」を提出 4. 上司・人事部・場合によっては任命権者の承認 5. 許可後に開始(許可されない場合もある) 申請書には、副業の内容、相手先、期間、報酬額、業務に与える影響などを記載します。提出から許可までは数週間〜数か月かかるケースもあるため、早めに動くことが重要です。 書類の様式は所属機関によって異なります。人事課または公式の規程集を確認しましょう。

公務員が副業でやってはいけないこと

以下のような副業は、公務員には原則認められません。 ・営利企業の役員・経営に関わる活動 ・本業と利害関係のある業界での就労 ・本業の情報を活用した活動(守秘義務違反) ・職務時間中・公用設備を使った活動 ・本業に支障をきたす負担の重い活動 特に注意すべきは「本業と利害関係のある業界」です。たとえば自治体の建設関係部署にいる人が、地元の建設会社で副業をするのは利益相反として問題になります。 また、SNS等での発信も「公務員の信用失墜行為」と見なされるリスクがあります。匿名アカウントでも、特定された場合は処分対象になる可能性があるため、慎重な判断が必要です。

公務員の副業が「バレる」主な原因と処分リスク

無許可の副業が発覚する経路には、いくつか典型的なパターンがあります。 ・住民税の額の変化:公務員は住民税が「特別徴収」(給与天引き)で、会社員のように「普通徴収(自分で納付)」へ切り替えにくい運用が多く、副収入があると住民税額の変化から経理・人事に把握されやすい ・第三者の通報:同僚・知人・取引相手からの通報や、SNS・動画の投稿内容から本人が特定されるケース ・確定申告・支払調書:取引先が支払調書を提出すると、収入の記録が残る 報道される処分事例では、無許可のネット物販・動画投稿・アルバイト・アフィリエイトなどで懲戒処分(戒告・減給・停職、悪質な場合は免職)に至った例が見られます。 「少額だから」「匿名だから」と無許可で進めるのはリスクが大きいといえます。会社員と違い、公務員は住民税の普通徴収で隠す方法が取りにくいぶん、正規の許可申請を経るのが結局は安全です。判断に迷う場合は人事担当者に相談してください。

YouTube・ブログ・SNS発信は公務員でもできる?

動画投稿やブログ・SNS発信そのものは、無報酬で趣味の範囲なら問題になりにくい活動です。論点になるのは「広告収入などの営利性」と「信用失墜のリスク」の2点です。 ・広告収入が発生するYouTube・ブログ:継続的な営利活動とみなされ、原則として許可申請が必要になる場合があります。収益化(アドセンス・アフィリエイト・投げ銭など)を始める前に、所属機関へ確認するのが安全です ・収益化しない情報発信:趣味・記録の範囲であれば認められやすい傾向です ・発信内容のリスク:職務上知り得た情報や、公務員の信用を損なう内容は、匿名でも特定された場合に処分対象となる可能性があります 顔出し・実名でなくても、投稿の細部から所属や本人が特定されることがあります。収益化を考える場合は、事前申請と内容の慎重な管理が前提になります。

公務員の副業はいつから解禁される?解禁の流れと現状

「公務員の副業はいつから解禁されるのか」という疑問は多いですが、全面解禁の時期が決まっているわけではありません。実情としては、自治体・機関ごとに「公益的な活動」を中心とした許可基準が段階的に整備されている段階です。 主な流れ: ・2017〜2019年:神戸市・奈良県生駒市などが、公益的活動の兼業許可基準を公表(先進的な自治体の例) ・2019年前後:国(人事院)が国家公務員の社会貢献活動への兼業について考え方を整理 ・2020年代:政府方針として副業・兼業の議論が継続し、自治体レベルで許可基準を設ける動きが拡大 ただし、これらはいずれも「公益性が高く、本業に支障をきたさない範囲」が前提です。営利目的の副業を自由にできる状態にはなっていません。 「いつから自分の職場で認められるか」は、所属機関の規程改定のタイミング次第です。最新の制度は人事院規則や各自治体の条例・規程で変わるため、人事担当者に直接確認するのが確実です。

公務員が安全に取り組める活動例

公務員が法律・規定の範囲で取り組みやすい活動として、以下が挙げられます。 【資産運用型】 ・株式投資、投資信託、iDeCo、つみたてNISA ・暗号資産の保有・売買(投機的でない範囲) → 業務時間外・公用設備を使わなければ自由度が高い 【知識発信型】 ・専門分野の執筆(書籍・学術記事・寄稿) ・大学・専門学校での講演 → 申請が必要だが、専門性を活かせる 【家族・地域型】 ・家業の手伝い(無償または極小額) ・農業(家庭菜園を超えるなら申請) ・地域のNPO・ボランティア → 公益性の説明がしやすい これらも内容と規模によっては申請が必要です。「自分は大丈夫」と判断する前に、必ず人事担当者に相談しましょう。 個別事情の判断は、所属機関の人事課または弁護士・社労士への相談が確実です。

よくある質問

Q. 公務員でブログを書いて広告収入を得てもいいですか?

ブログの内容と広告収入の規模次第です。完全な営利目的のアフィリエイトブログは、原則として営利企業への従事に該当する可能性が高く、許可申請が必要です。個人的な記録的ブログで広告を貼っていない場合は問題ありません。判断に迷う場合は人事担当者に相談してください。

Q. 公務員でも投資はできますか?

資産運用としての株式投資・投資信託・iDeCo・暗号資産は、業務時間外で公用設備を使わなければ問題ありません。ただし、職務上知り得た情報を使った取引(インサイダー取引)は厳しく禁止されます。

Q. 公務員の副業がバレるとどうなる?

信用失墜行為や営利企業従事制限違反として、戒告・減給・停職・免職の懲戒処分の対象となります。悪質と判断されれば刑事責任を問われる可能性もあります。リスクを取らず、必ず申請しましょう。

Q. 小規模な不動産投資(実家の賃貸など)も申請が必要?

家族から相続した不動産で年収500万円未満・5棟10室未満の規模なら、自治体によっては申請不要のところもあります。ただし、新規購入や規模拡大の場合は申請が必要なケースが多いため、人事担当者に確認してください。

Q. 公務員でハンドメイド販売はできますか?

営利目的の継続的な販売活動は、原則として許可申請が必要です。趣味の範囲で年に数回のフリマ出品程度なら問題ないことが多いですが、ネットショップを開設して常時販売するような場合は要相談です。

Q. 公務員の副業はいつから解禁されますか?

全面解禁の時期が決まっているわけではなく、自治体・機関ごとに公益的活動を中心とした許可基準が段階的に整備されている段階です。神戸市・生駒市など先進的な自治体の例はありますが、自分の職場で認められるかは所属機関の規程次第です。人事担当者に最新の取り扱いを確認してください。

Q. 公務員がYouTuberとして収益を得るのは副業禁止に当たりますか?

広告収入などの収益化を伴うYouTube活動は、継続的な営利活動として原則許可申請が必要になる場合があります。収益化しない趣味の投稿は問題になりにくいですが、発信内容が信用失墜と見なされるリスクには注意が必要です。収益化を始める前に所属機関へ確認しましょう。

Q. 公務員はアルバイトできますか?

コンビニや飲食店などの雇用型アルバイトは、継続的な営利企業への従事に当たるため原則として認められません。国家公務員・地方公務員とも、無許可のアルバイトで懲戒処分になった事例が報道されています。例外的に、家業の手伝いや非常勤の公益的な業務などが許可される場合はありますが、所属機関の判断次第です。収入目的なら、認められやすい資産運用や許可申請を前提とした執筆・講演を検討する方が現実的です。

Q. 公務員が同人活動(同人誌の制作・販売)をするのは副業になりますか?

即売会で実費程度の頒布をする趣味の範囲であれば、問題になりにくいと考えられています。一方、BOOTHなどで常時販売して継続的に利益が出る規模になると、営利活動とみなされ許可申請が必要になる可能性があります。また、作品内容が公務員の信用を損なうと判断されるリスクや、職務で知り得た情報を扱わないことにも注意が必要です。規模が大きくなってきたら人事担当者に相談してください。

Q. 公務員の副業が過去にバレた事例はありますか?

報道では、無許可のネット物販・動画投稿・アルバイト・アフィリエイトなどで懲戒処分に至った例が見られます。発覚の主な原因は住民税額の変化や第三者の通報です。公務員は住民税を普通徴収に切り替えにくいため、無許可での副業は会社員以上に発覚しやすい点に注意が必要です。

Q. 公務員の副業禁止は時代遅れではないですか?

民間で副業解禁が進む中、官民の格差を「時代遅れ」と感じる声は多く、国や自治体も兼業運用の明確化・緩和に動き始めています。一方で中立性や利益相反防止という禁止の根拠自体は残るため、全面解禁の見通しは立っていません。現時点では、資産運用など制限対象外の活動と許可制度の活用が現実的な選択肢です。

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